おとこのすなるにき

コンサドーレ好きな男の日常

早坂良太選手ありがとう

つい先ほど、サッカー界を揺るがすとんでもないニュースが入って来ました。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

早坂良太選手

現役引退

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

まだヤフーのトップには上がっていないようですが、時間の問題かと思います。

石川直樹選手の引退も発表され、ベテラン二人が今年でピッチを後にすることになりました。

私、このブログでも過去に早坂良太という男」というタイトルで投稿したりしているように、早坂推し、というより、

 

信仰の対象として崇めて来ました。

 

ですのでこのショッキングな事案を受け止めるのに少し時間がかかりそうですが、その功績を称えて、コンサドーレでの早坂先生の歴史を振り返ってみたいと思います。

 

 

 

2017年

悲願のJ1昇格を決めたコンサドーレはJ1経験の豊富な即戦力を探していた。

そこで白羽の矢が立ったのが、サガン鳥栖でプレーしていた早坂であった。

「経験値のあるアタッカーの選手」

そんなぼんやりとした印象しか持っていない私であったが、後にこの選手の一挙手一投足に注視することになろうとは、この時は知るよしもなかったのである。

加入した当初は、四方田監督の下で主に3-4-3の右ウイングを担い、経験から来る安定したパフォーマンスを見せ、チームの16年ぶりのJ1残留に貢献した。

 

2018年

ミハイロ・ペトロビッチ監督が電撃就任したコンサドーレは、急速に若手主体のチーム作りへと舵を切った。当然そのシワ寄せはベテラン選手へ及んだ。昨季J1残留に貢献した兵藤慎剛石川直樹といった実力者たちと同様に、早坂もベンチを温める機会が増えていった。しかしシーズンが進むに連れて、その早坂に異変が生じ始めたのであった。

リーグ戦で起用のない選手はカップ戦要因として若手と共に出場するのが常である。早坂も例に漏れずルヴァンカップなどの出場機会を増やしていた。しかし、その起用法は本職の右ウイングだけではなく、ワントップ、シャドー、そしてセンターバックと、試合ごとに異なるポジションで使われたのであった。そう、

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ユーティリティの夜明け

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

である。

 

ユーティリティとしての新たな可能性に目覚めた早坂は、徐々にリーグ戦での出場機会を増やしていき、リーグ最終戦、勝てばクラブ史上初のACL出場がかかった大一番で、スタメンを勝ち取ったのである。経験に裏打ちされた安定感を土台に、その抜群の適応力が発露され、早坂良太はプレーヤーとしての新たなステージを切り開いたのであった。

 

2019年

さらなる飛躍を目指すコンサドーレは、アンデルソン・ロペス、ルーカス・フェルナンデスといった強力な外国人選手を獲得した。どちらも主に右サイド前線での起用が予想され、早坂の出番減が囁かれる中、迎えた開幕戦、なんと右サイドのスタメンに名を連ねたのは早坂良太であった。

広島、浦和と率いて来た名将ミシャは、若手の積極起用に重きを置く監督として知られているが、そのミシャの信条を変えさせるほど、早坂良太の持つ可能性は、30歳を過ぎてなお、掘り当てられたばかりの源泉のごとく魅惑的であったのであろう。

この年、コンサドーレは苦しかった。ルヴァンカップこそ決勝進出を果たしたが、夏場には怪我人が続出し、台所事情は厳しかった。

そんな中、第14節は早坂が決勝ゴールを決め広島を下し、また、第16節では石川も得点し、苦境のチームを支えたのである。このベテランの踏ん張りがあったからこそ、史上初のルヴァンカップ決勝進出があったのであり、あの名勝負が生まれたのであると確信して止まない。

前線から最終ラインまでどのポジションでもこなせる早坂の存在は大きかった。そして、ユーティリティさが当たり前の認識になったこの頃から、誰ともなく早坂をこう呼ぶようになった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

締めの早坂

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

試合終盤、勝利を確信に近づけるために、ミシャは早坂を投入した。イコールそれは勝利への号砲であった。右ウイングで締めることもあれば、シャドーで締めることもあり、センターバックで締めたりもした。その色とりどりの締めっぷりに、他の選手では味わうことの出来ないサッカーの深みをサポーターたちは堪能していたのであった。

今では札幌市民にとって締めといえば、ラーメン、パフェに並んで早坂というのが常識となりつつある。

 

2020年

新型コロナウイルスの影響で変則的な開催となった今年、早坂の役割は大きかった。超過密日程を消化するチームにあって、そのユーティリティさは欠かせないものであった。今年は左サイドでの起用もあり、もはや彼にポジションという概念は存在しないことを悟った。彼はサッカーを超越したのである。

 

 

「経験値のあるアタッカーの選手」

そんな平凡な印象は、この4年で、早坂良太という唯一無二のユーティリティプレーヤーへの憧憬へと変わった。その勇士は我々の胸にいつまでも刻まれることだろう。

そしていつの日か、コンサドーレがJリーグを制した時、彼の意志を継ぐユーティリティプレーヤーがそのピッチに立っていることを夢想する私なのである。

早坂良太選手、北海道コンサドーレ札幌に来てくれてありがとう。

コンサドーレで引退してくれてありがとう。

これからは大好きな温泉とサウナでゆっくりユーティリティしてください。

ありがとうございました。

今年早坂ユニフォーム買って良かった~